2002年03月03日

「横浜オムニバス通信」 19号

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"横浜丘の手市民活動ITサポートプロジェクト「TaKMi」の情報誌"

  「横浜オムニバス通信」 19号 (発行日 2002年3月3日)

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4.横浜丘の手便り
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★ 「緑の基金」            都筑区      清水浩

 自分たちの街に自分が住んでいることを誇りにしたい。私は、街の作り方の
手法で権利者と共々区画整理を施行してきた職歴の持ち主である。青葉区は東
急で、都筑区は日本住宅公団が中心になる。そのやり方として定型化を基にし
たトップダウンの方式とワークショップを基本にしたボトムアップの方式があ
る。それぞれの完成後の街に移ってきた住民の価値観は、大方、緑の面積が大
きく、施設の充実度に重きを置いているようである。
 誇れる街、威張れる街は、緑は、勿論、道路のパターン、連たんする個人住
宅の美しさ(街並み)も評価の対象になる。街並は、宅地規模を百坪ほどにし
たい、庭には大きな庭木を植えたいという夢もあり、小さな宅地でも道路から
セットバックして建築形式などを調和したら美しい街になると思う。お互いに
それを守る方式として建築基準法があり、区画整理設計があり、地区計画があ
る。一番困るのは資金力のない人との協力関係である。
 ここで直ぐ行政に資金力のないものに補助をと言う要求になるが、所得がな
いから小さい土地を買った事を他人の責任と言うのでは、自己責任が無さ過ぎ
る。そもそも緑が大切ならば、その区域の人が緑基金でも設立し土地を購入し
債権化してでも個人の財産として持たなければならない。隣の人が土地を売る
場合、その区域の人が土地を買って、共有所有権としての公園化をするなども、
大変なことであるが一つの方法である。
 区画整理の手法は、権利者が土地を出し合って作るもので、港北ニュータウ
ンは、地区面積の略10%が緑地になっていて、その外、道路が25%で残り
が宅地面積である。こうして良い街並みができると宅地価格が上がり権利者の
納得につながってきた。そこに企業が入ると購買力の関係から宅地が小規模化
して公共的緑も個人的緑も減ってしまう。区画整理でなく宅地造成による分譲
地は良くあるように小規模宅地の手本になっている。
 そもそも緑が多ければ美しい街だと言うのならば、権利者が皆で用地を負担
(捻出)しなければならない。大地主の緑は、万が一処分のときには横浜市が
買収する先買権の基に、固定資産税免除の特権を与え、その変わりに雑木林を
市民に解放するとか、市民管理に委ねることができないか、そうすれば区画整
理でできた公園のような価値が生まれる。費用には固定資産税の一部である都
市計画税を当てる。
 都筑区・青葉区も、横浜市の人口増加率一番高いという人気の理由は街の緑
の豊かさなのである。緑の山がはげ山になり小規模宅地が連続したら魅力がな
くなるであろう。現在の区画整理区域内の緑は、基を正せば土地の権利者が負
担した減歩により構成されている。
 現在、これから与えられた街を維持し、更に、良くするには一人一人の市民
が、ゴミを捨てない、違法駐車をさせない、緑基金で山林を買う、与えられた
街を管理するNPOも必要かもしれない。この不景気に馬鹿なことをと言われ
るが、税金の倹約の時代は市民が負担しなければならない。また、その活躍の
場が「わ」創連のテーマかもしれない。物価の値下げ、収益の低下、人員削減、
庶民の購買意欲の減退、世の中は悪い方に動いている。
 しかし、自分たちの街は付加価値の高い街にしたい。それには、今だから我
慢ができて小さい宅地でなくて大きい宅地を作ると言う逆の発想が必要である。
                             (完)

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5.TaKMiのIT講座
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★ ウイルスとどう付き合うか−最終回−(その7)  緑区  多賀 和幸

 さてこの講座も最終回を迎えました。ウイルス対策は予防が最も重要です。
感染してからの駆除、復旧はかなり高い技術力を必要とします。
 今回は自分や友人がウイルスに、万が一感染してしまった時に役に立つ
「ウイルス感染時7つの処方箋」をまとめてみましたので参考にして下さい。

 ◆◇ ホームユーザのための “ウイルス感染時7つの処方箋” ◇◆

その1)ウイルス感染の兆候を見逃さない

 ウイルスは感染した種類により現れる症状は異なります。早期に発見し、対
処するためには、どのようにして感染したかを知ることもまた大切なことです。

「Happy99.exe」を実行すると「Happy New Year 1999」というタイトルの花火
の画像が表示されます。「W32/Hybris」は発病すると渦巻きを画面に表示して
作業の邪魔をするなど感染したことが分かりやすいウイルスもあります。

 流行中の「WORM_BADTRANS」などのウイルスはワーム活動(ウイルスメール
の送信)とハッキング活動(情報の不正取得)を行います。この時のメーラー
の送信履歴には何も残りません。本人はウイルスをばら撒いているという自覚
もありません。またメール送信者のアドレスは、実際にウイルスに感染しメー
ルを自動送信した人のものとは異なり、他の人も感染者を特定できません。

「W32/Nimda 」はファイル感染型ウイルスで、クライアントとサーバに感染し
ます。メールを経由しても感染しますが、ウイルスに感染したWebの閲覧やネ
ットワーク共有のファイルアクセスでも感染します。また友人同士のFDの貸
し借りや展示会などで配布されるデモ用プログラムの利用でも感染すると言う
ことも覚えておいて下さい。

 はっきりした症状がなくても、下記のような症状があれば、ウイルス感染の
可能性が考えられますので、一応ウイルスチェック行って下さい。
・システムやアプリケーションが頻繁にハングアップする。
・ファイルが無くなる。または見知らぬファイルが作成されている。
・タスクバーなどに妙なアイコンができる。
・ユーザの意図しないインターネット接続が行われる。など

その2)ウイルス感染の可能性があれば、パソコンをネットワークから切断
    します

 他の人への被害を最小限にするために、インターネットやLANにつながっ
ている回線を切断します。ネットワークケーブル等を取り外して、パソコンを
ネットワークから物理的に切り離してください。

その3)ウィルスに感染した場合、ウイルスメールを送付した人に連絡します

 不注意にウイルスメールを開いてしまった場合、そのウイルスの種類が確定
できれば、ウイルスデータベースなどを参照してウイルス送付先を推定します。
この方々にメール以外の方法(電話、FAXなど)で、ウイルス送信のお詫びと
、注意を連絡します。メーリングリストに加入していれば、管理者に連絡して、
警告してもらうのも良いでしょう。

 例えば「WORM_BADTRANS」は、
a)受信トレイにある未読メールの送信者のアドレス
b)あなたが直近に訪問したホームページなどに書かれているメールアドレス
に送信している可能性があります。
連絡するとしても、b)は難しいのでa)の方々のみになるでしょう。
「W32.ALIZ」は「Outlook Express」の「アドレス帳」のすべてのアドレスに
ウイルスメールを送信します。
 
その4)ウイルス対策ソフトを使いウイルス検査を行いウイルスを特定します

 ウイルス対策ソフトが、インストールされているのであれば、マイコンピュ
ータ全体にウイルススキャンを実行して下さい。但しウイルス定義ファイルが
最新版に更新されていないとウイルスは検出できないことがあります。
 ウイルス対策ソフトがインストールされていない場合は、ウイルス対策ソフ
ト会社が提供している無料のオンラインのウイルス検査ツールが利用できます。
但し他のウイルス対策ソフトが既にインストールされていると利用できません。

シマンテックセキュリティチェック
http://www.symantec.com/region/jp/securitycheck/index.html
 青いボタンの「Security Check」をクリックして「Security Check」のペー
ジに進みます。ウイルススキャンを選択するとダウンロードが始まり、これが
完了すると自動的にウイルススキャンが始まります。ウイルススキャンはパソ
コンによっては20分以上かかることがあります。診断が完了すると診断した
ファイル数、感染ファイル数が示されます。もし感染していれば同サイト内に
無料の駆除ツールが用意されているのでこれを使って駆除を行って下さい。

トレンドマイクロ社のウイルスバスターOn-Line Scan
http://housecall.antivirus.com/housecall/start_jp.asp

その5)感染を特定したウイルスをウイルス対策手順に従い駆除を行う

 ウイルス対策ソフトがウイルスを検出したら、そのウイルスに対する駆除を
行います。ウイルス対策ソフト会社が出しているウイルスの専用対策Webやウイ
ルスデータベースの手順に従い、ウイルスの駆除を行って下さい。

例えば「WORM_BADTRANS」に感染したシステムを修復するには、レジストリ操
作など慎重な作業が必要となります。ウイルス対策ソフト会社がこの作業を自
動化する駆除ソフトを出してをいます。この駆除ツールを利用して下さい。

トレンドマイクロの「WORM_BADTRANS.B」駆除ツール
http://www.trendmicro.co.jp/esolution/solutionDetail.asp?solutionID=3368

また「WORM_BADTRANS」は1個で動作するプログラム(ほかのファイルへの感染
活動を行わない)のため、「ウイルス駆除」処理はできません。検出したファ
イルをすべて削除します。メールの場合はメールごと削除する必要があります。
※「ウイルス駆除」の処理は、ほかの正常なファイルに取りついたウイルスか
ら、ウイルス部分だけを抜き取り元の正常なファイルに戻す処理のことをいい
ます。

その6)破壊されたデータ等は、バックアップから復旧する

 オムニバス17号(2002.2.3 発行)の本講座“8)”を参照してください。

その7)再度ウイルスの確認を行い、再発防止のための措置を行う

 ウイルス定義ファイルを最新版に更新したウイルス対策ソフトで再検査を行
って下さい。
 また再発防止のためオムニバス18号(2002.2.17 発行)の本講座
「ホームユーザのためのウイルス対策10戒」を参照して下さい。

 ウイルス対策ソフトのインストールがまだのかたは、まずは体験版をインス
トールして使ってみて、そのあと、オンライン等で購入することもできます。

ウィルスバスター2002体験版ダウンロード
http://www.trendmicro.co.jp/product/vb2002/lis.asp
Norton AntiVirus 2001
http://www.symantec.com/region/jp/trial/trial.html
無料のアンチウィルスソフト(Free Anti-Virus Protection!)
http://www.grisoft.com/html/us_index.htm

                       (完)
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6.おもいっきり しゃべり場 オンライン・シンポジウム第6回 
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★ 男女共同△□考 (その2)      緑区    多賀 和幸

 〜男性の□い頭を△にしなければ・・・・・〜                          
 
 戦後から高度成長期にかけて官も民も日本の職場文化はほとんど男性が作っ
てきました。NHKのプロジェクトXに見られるような完璧性を求める仕事至
上主義といえるものがあったと思います。
 例えば新商品の開発を任されれば、すべてを犠牲にしてもやり遂げねばなら
ないという雰囲気がありました。開発プロジェクトが繁忙を極めている時に、
家庭の事情などで帰れば、それは戦線離脱の軟弱ものとみなされたでしょう。
 また赤提灯やゴルフも、仕事仲間の情報交換の場として機能していました。
「この件で、鈴木さんが不満を持っているよ」というような話が伝わってきま
す。プロジェクトの足を引っ張られないように事前に根回ししておけよという
アドバイスです。
 こういった集団的仕事至上主義が日本の高度成長を支えてきたことは評価し
てもよいと思っています。しかし最近の官庁や企業の不祥事を見ると、このよ
うな閉じられた職場文化が組織防衛だけに発揮されていて、プラスに機能して
いるとは思えません。

 いま経済はITの普及が進み、売手市場から買手市場に変わってきています。
昔は売手市場だったので、男性の理詰めの発想で十分でした。サービスを受け
たり、ものを買ったりしているのは半分以上が女性です。介護や育児もまた大
きなマーケットになろうとしています。女性の新しい感性が新しいサービスや
ビジネスを生み出せるはずです。 
 もうひとつはグローバル化です。閉じられた職場仲間内の阿吽の呼吸で、や
ってきたことを、世界中の誰にでも分かる言葉で説明することが必要になって
きました。組織の価値観や業績、組織や評価の仕組みを明確に説明することが
求められています。緒方貞子さんが日本の社会でなく国連というグローバルな
世界で大きな成果を上げられたということは、女性の働きやすい職場をつくれ
ば日本の女性は力を発揮するということを示しています。また日本の優秀な女
性の多くは、仕組みが明快な外資系の企業で活躍しています。
 瀬尾さんのように、社会に参加し自分の個性や才能を生かしたいということ
は、人間として当然のことです。そしてまた当然のこととして、女性をプロフ
ェショナルと見なす以上、社会はそれなりの成果を期待します。重要な問題が
起これば、途中で育児のため帰らせて下さいとはいえなくなります。それでは
瀬尾さんが書かれた子育てや家事の修羅場はだれが背負うのでしょうか。

 私は男性やコミュニティが半分背負うべきだと思っています。レイモンド・
チャンドラーのPLAYBACKという作品の中に「男はタフでなければ生きていけな
い、優しくなければ生きていく資格がない。」という名セリフがあります。
(原文は男ではなくIであるが" If I wasn't hard, I wouldn't be alive.
If I couldn't ever be gentle, I woudn't deserve to be alive.")
 私はこれからの男性は家庭においても半分の荷物をしょって、職場でも立派
な職業人としてやってゆけるタフで優しい男が理想ではないかと思います。
 そのためには、お母さん方が、男の子にしっかりと家事を仕込み、自分だけ
でなくパートナーの自己実現も考えられる男らしい教育をしてもらいたいもの
だと思います。            ^^^^
 私は登山と釣りが趣味のため、我流の料理を作ります。料理はとても楽しい
ものです。台所は自分の聖域だと思っているためか、夫や子供がうろちょろす
ることを、嫌う女性が多いように思います。家事というのは人間が生きて行く
ための基本的な技術です。パートナーにもしっかりと仕込むべきです。基本を
教えたら、細かいことに、あまり口を出さずほめておだてれば、男は木に登り
ます。男のゴルフ好きは、薀蓄を語れるのと、すぐほめてもらえるからですが、
家事も同じです。仕上げは、海外研修にでも行って男を一人で放り出すことで
す。こうでもしなければ、男性は女性が背負ってきたシジフォスの苦役は理解
できないでしょう。

 先日NHKの「データマップ日本」という番組を見ました。全国自治体別の
所得の伸び率、出生率、女性就業率などをカラー表示し、その相関関係を調べ
ると、実に興味深いことが明らかになるという面白い番組でした。
 全国一の出生率は鹿児島県和泊町で2.58、全国の最低は目黒区で0.81でした。
目黒区の場合は保育所費用とベビーシッターに月額14万円掛かるということで
もう一人は難しいと、取材された女性は語っていました。和泊町は女性の就業
率も51%で極めて高く、保育所は4ケ所あり保育料は目黒区の7分の1だそうで
す。和泊町は地域コミュニティがしっかりしていて「子供は地域の宝もの」と
して町ぐるみで子育てを支援していました。都会でも、地域社会全体で子育て
を支援する体制作りが急がれると思います。

 最後に、誤解のないように言っておきますと、男女共同参画というのは、あ
くまで自己実現ができる性差別のない環境を作ることであり、女性が職場に対
等に進出するということばかりではありません。
 主婦(または主夫)をやりながら小説を書いたりボランティアをやるのも立
派な自己実現であり、女性、男性の生き方は、それぞれが自由に選択すればよ
いことで、他人がとやかく言うべきことではないと思っています。
 緒方さんは勤めていた大学で講師から非常勤講師になり、子育てをされたそ
うです。今は夫君が内助の功を発揮しておられるのだと思います。そういった
長期的な視野で男女共同参画を考えてゆくのも大切なことと思います。
                              (完)

□□□□□□□―――――――――――――――――――――――――――
7.編集後記 
□□□□□□□―――――――――――――――――――――――――――

オムニバス読者のYさんから「男女共同参画社会」についてメールを頂きまし
た。なかなか面白いのでご紹介します。
☆――――――
新聞やTV報道の犯罪に関する記事で「被害者はどこそこの女性(あるいは男
性)で加害者はどこそこの女(あるいは男)である。」と言う表現が使われて
います。被害者と加害者で性別の表現をあえて違えています。
「女性(男性)」と言う単語と対比して、「おんな(おとこ)」または「女
(男)」というとき、「おんな(おとこ)」と言う単語には 「女の人(男
の人)」という表現とも違った蔑視の響きがあります。性に対する一種の呼び
捨てでしょうか。(紙面の都合でYさんのお話の要点のみを紹介したものです)
★――――――
男女に対して同じ使い方をされているので、性差別ではなく、男女共同参画社
会のテーマではないのかなあと思います。私も△□の文章を書きながら、男性
・女性、男・女を使い分けているのを改めて気がつきました。もっと実例を挙
げて調べてみると、日本人の心理構造が見えてくるのではないかと思いました。

――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
「横浜オムニバス通信」編集部   発行人:多賀、小池
E-Mail TaKMi@egroups.co.jp (多賀、小池)
URL:  http://home.catv.ne.jp/dd/taga/omni.htm 
URL: http://takmi.ciao.jp/sub/ 
   http://takmi.ciao.jp/xoops/


Posted by takmi at 2002年03月03日 17:00 | トラックバック
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