2001年09月16日

港北ニュータウン・緑道(4)

■■ 港北ニュータウン・緑道(4)・・・・・・・・・・・・・       都筑区      清水 浩

    「緑道の裏話」 
                         
 港北ニュータウンの表道路は緑道で都市計画道路は表道路ではない。今までの概念で言えば車が通る道が表で、商業施設が張りついて賑やかなのが常道であるが、港北ニュータウンの設計意図は静かで緑に覆われた道がメイン道路である。
 緑道の表土は柔らかい土であり、ハイヒールを履いた人のためになっていない。ハイキングにハイヒールを履いて行く人はいない。設計段階で、管理上から言って乳剤舗装をすべきであるとの議論もあったが、土肌の道路になっている。言わば自然保護で緑の豊さを第一義とした。生活・文化としては、高校・大学の美術部の学生の彫刻や石膏を並べる話もあった。今問題になっている落書き箇所に美術愛好者に明るい絵を描いてもらおうとも考えた。それぞれの町内会で絵画好きな人が立候補して競作してもよい。
 緑道は、大人に人気があるが、若者子供には阪急の観覧車の方に人気がある。それは前述したように使い道が分からないからかも知れない。緑道を活用した小学校・中学校の学校対抗マラソン大会の実施もある。言わば活用方法の宣伝である。それには早淵川を挟んだ北の地区と南の地区を結ぶ緑道の繋がり(連結)が急務である。
 その一つとして、河川敷に桜を植えて並木を作ろうと市民が苗木を寄付すると言う話があったが、用地管理上の都合で許されなかった。若し、植えられていたら桜の名所になっていたことであろう。
 江田方面では、南北地区の幅が狭いので、早淵川に歩行者専用の吊り橋でもかけて連結したいという話もあった。何れにしても外周十五キロ、内周九キロと説明してきた。繋がらなければ半分しか出来ていないと言えよう。
 緑道の管理は、横浜市の西部公園事務所になっているが、管理が行き届かないので幾つかの愛護団体に除草器具などを貸し与えて地元の協力も得ているようである。それでも草茫々なので個人にでも審査の結果作業する人を特定し除草を委託したら、その者たちは競って管理する事になろう。現に集合住宅に属する竹林、雑木林の管理は行届いている。
 茅ヶ崎地区公園には生態園が有って自然の動植物を保護しているが、そのためグリーンマトリックスの繋がりが途絶え一般車道に出る、仕方ないこととして歩道を三メートルぐらいに広くして貰いたいという意見もある。ある意味では設計上の配慮が足らない。又、緑道は、暗くて物騒だという意見もあるが、あまり街灯を付けて明るくすると植物の生態が狂うという実態もある。
 緑道は、大体が谷間に設計されていて水の流れがついている。清水の湧き水を頼りにしているが、干ばつになると流れがなくなり寂しい。港北ニュータウンでは、せせらぎの水源に井戸を掘ることが許されているが、電気代など管理費が問題となる。港北ニュータウンの区域は、減歩として既に応分の負担があって成り立っているので、都市計画税の一部で、地域の景観を維持するような管理費は補ってもらいたい。
                                             以上

 

Posted by omni at 2001年09月16日 13:18 | トラックバック
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