2005年03月21日

「 vol 25  窯 元 の 力 こ ぶ 」

「 ユニバーサルデザイン( UD ) 」
ナビゲーター の 小池 久身子( Ko-kumi ) です

 あらぁ またお茶碗割っちゃった・・(^^;
 そそっかしやの私 こんなことで
 いままで どれだけゴミを増やしてきたことか・・
   「 vol 25  窯 元 の 力 こ ぶ 」
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 私達が普段何気なく使っている食器。使う人のニーズは様々です。
 だから色々な人の使い勝手をたくさん知って、それを器づくりに
 活かしていきたい、デザイナー達はいつもそう思っています。でも、
 こうしたデータ、簡単に集まりそうなものなんですが、案外難しい
 ところが、悩みのタネでもあります。
  
 では、様々な利用者の使い勝手とは?
 
 毎日使うものだから、しっかりと持ちやすいもの。落としにくいもの。

 箸使いの慣れない幼児には持ちやすいスプーンとか、汁がこぼれ
 にくいお皿がいいわ。(新米ママ)
 
 学校給食のプレートはどうもねぇ・・。ワンプレート(一皿)だと、
 子どもが器を持って食べることを覚えないし、犬食いするし。
 (小学生のお母さん)
 だって!大量の食器を洗う時、ワンプレートはラクなんですよー。
 (給食のおばさん)
 陶器は重いので、できればプラスティックがいい。子どもが持っても
 軽いし、割れないし。学校の階段で給食運びはとても大変なんです。
 (学校の先生)

 手が不自由な人や握力のないお年寄りには、軽くて持ちやすいもの。
 持ったときに熱くないもの。
 また、黒や土色の飯椀はご飯の白さが引き立つので、視力の衰えた
 方には好評なのです。
 こぼしたときの後かたづけも大変なので、かえりふちがついていたり、
 中仕切りのあるお皿がいいんですけれど。(介護施設)

 取っ手のある器は確かにありがたいのですが、いかにも「つけてやった」
 といわんばかりのものは、福祉用品のイメージがしてどうも・・。
 色やデザインに工夫があったりすると楽しいね。(高齢者の言い分)

 そうそう、白い手すりなどは病院のイメージがあるため、一般住宅には
 不評というのと同じです。

 「障害者用」とか、「高齢者用」と銘打った商品、確かに便利そうだけど
 結局売れないのはそのためなのです。

 熊本県北部では多くの窯元で「UD陶器」の創作活動を展開しています。
 日常の暮らしからまちづくりを考える女性の会が、介護施設をはじめ、
 まちの様々な現場を歩き、ニーズを丹念に拾い集めて窯元を支援して
 います。今の自分は元気でも、いつかは同じ悩みを抱えるかもしれない
 と考えているからです。
 
 一見普通。でも、さまざまな工夫の詰まった「UD陶器」をご覧ください。

Rimg0191.jpg
返しが片側についていて、スプーンでも最後まで食べやすい食器です。

Rimg0190.jpg
手が乾いたり、握力が弱くなっても、器を落としたりするのを防ぐため、手の当たる
部分に横すじの凹凸が入っています。

Rimg0188.jpg
どっしりとした大皿は返りふちがあり、スプーンでの食事を助けます。スープカップ
には抱えやすく支えやすい平たい耳がついています。

Rimg0183.jpg
高台に切り込みがあり、指で食器を安定させられる飯椀。一枚で数種の惣菜を盛りつ
けられる。

Rimg0184.jpg
黒と土色の飯椀はご飯の白さが際立ち、視力が衰えた方に好評。

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写真提供先 : NPO法人 ワークショップ「いふ」
詳細情報の問い合わせ workshop.if@nifty.com
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Posted by omni at 2005年03月21日 14:59 | トラックバック
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