横浜市民活動ITサポートプロジュクト「TaKUMi」の情報誌
  発行・2005−09−10
「横浜オムニバス通信」101号

サバイバルジュニア養成キャンプ
「横浜サバイバルジュニア隊員養成キャンプ」撮影隊奮戦記
                         
             緑区 多賀和幸
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8月6日、7日に都筑区武蔵工業大学の体育館で子供たちを対象にした「横浜サバイバルジュニア隊員養成キャンプ」が行われました。今回のキャンプはNPO法人「I Love つづき」が主催し、われわれ「横浜市民メディア連絡会」はビデオ撮影隊として参加ました。
「I Love つづき」     http://www1.tmtv.ne.jp/~ivtuzuki/
「横浜市民メディア連絡会」 http://www.y-cmc.com/

当日は、真夏の盛り最高温度33℃を記録しましたが、元気な子供たちやボランティアが128名集まりました。内訳は、小学生3年生〜6年生67名(男子35名、女子32名)、父兄や中高生が19名、サポートしたスタッフが42名でした。
http://133.78.124.22/nt/projects/user/bousai/?page=20050815145819
今回のサバイバルジュニアキャンプの目的は「いざという時、自分の身は自分で守れる子供を育成すること」でした。そのためには
1)正しい地震の知識を知る 
2)サバイバルの技術や知恵をみにつける 
3)地震に役に立つ地域の情報を知る というプログラムが組まれました。

私たちビデオ撮影班5名(青葉区 中谷英世、鈴木忠夫、緑区 鈴木紀夫、多賀和幸、南区 高橋徳美)もこのキャンプの重要性を認識し、記録を残そうと15時間のテープを回しました。出来上がったら皆さんに広く活用してもらおうと、いま鋭意編集しています。
9月11日に 横浜サバイバルジュニア隊員による「こども防災シンポジウム」 が武蔵工業大学横浜キャンパス3号館31A教室で14時から17時に行われ、ここでビデオ作品の一部か初公開されます。

震災時のサバイバルに役立つ訓練として、ロープワーク、包帯の作り方、災害時の情報伝達、ガスマイコンメータの復帰方法などが行われました。
子供たちが一番興味を示したのはマイコンメータでした。指導員として、東京ガスのような企業の社員が参加するのは、企業によいイメージを与えます。

日本を代表する地震学者、東工大の翠川先生から地震のお話しを聞きました。
地震はなぜ起きるか、阪神淡路大震災で何が起きたか、地震学から見た横浜の地層、横浜わいわい防災マップ(翠川研究室が指導された)作成の話しなど3Dの素晴らしいパワーポイントでのプレゼンは圧巻でした。
子供たちからは「地震は予測できるか」「震度8以上の地震はあるか」など、レベルの高い質問がでていました。その後の防災マップを使った街歩きにも翠川先生は、汗を拭き拭き、参加して頂きました。
http://133.78.124.22/nt/projects/user/bousai/?page=20050815172135

午後からは3つの班「未知との遭遇コース」、「命の水コース」、「ライフラ
イン・シティコース」に分かれて、防災マップを持って、街歩きをしました。
地震の時の危ないところや、公衆電話、消火栓、井戸など災害時に役に立つところを、記録しながら歩きました。
これらは、町内会・自治会の防災訓練にも取り入れたいものです。地震の時、この町に何が起きるか想像するところから、本当の防災意識が生まれます。
http://133.78.124.22/nt/projects/user/bousai/?page=20050815175416

街歩きコースの終点は災害時の地域の避難場所の牛久保小学校です。
学校の校庭にある非常用給水タンクから、給水する操作を水道局都筑営業所の
方々が説明しました。少なくとも給水については、横浜市は進んでいます。
子供たちは給水タンクの水を、ビニールとダンボールで体育館まで運びました。
体育館に帰り、非常食の食べ比べを行いました。子供たちが乾パンを食べ比べ
投票をしました。横浜市の購入している乾パンは最低の評価でした。
非常食も横浜市で決めるのでなく、防災拠点を利用する住民が自分で決めるこ
で、本当の自治意識が高まります。
http://133.78.124.22/nt/projects/user/bousai/?page=20050816010908

街歩きの発見物は武蔵工大の学生さんたちが、携帯で写真を研究室に送り、上野研究室で、NOTA(新しいホームページ技術)の防災わいわいマップに貼り付けました。武蔵工大は横浜市のNPOにとって、本当に頼りになる大学です。
http://133.78.124.22/nt/projects/user/bousai/?page=20050721174554

非常用炊き出し袋を使って、自分のごはんをつくりました。一人一人自分の名前を袋に名前を書き、無洗米を袋にいれ、水を入れてなべに放り込むとご飯ができるという優れものです。
http://133.78.124.22/nt/projects/user/bousai/?page=20050818234008

日本女子大(武蔵大学)の伊村先生から「家庭内の防災対策」についてお話をお聞きしました。居住空間の安全性の対策は色々な家具の転倒防止のツールを持ち込み、説明されました。阪神淡路大震災で本当に役に立ったもの、家庭防災会議の大切さなど、具体的に役に立つお話しをしていただきました。

子供たちは、炎天下の街歩きにもまったく疲れをみせず、体育館内を走り回っていましたが、私は、暑さとエコクッキングのため買った牛乳を飲みすぎ、体調が悪くなり、泊り込みの予定を変更して、帰宅しました。

夕食のあとスイカわりを楽しんだり、ダンボールで寝床を作ったりしたそうです。楽しくて夜中まで走りまっわってなかなか寝ない子供が多かったそうです。
その深夜1時24分に、震度3(都筑区)の本当の地震が発生しました。子供たちには忘れられない二日間になったと思います。