横浜市民活動ITサポートプロジュクト「TaKUMi」の情報誌
  発行・2005−09−10
「横浜オムニバス通信」101号

スローなユビキタスライフを読む
◆本のご紹介「スローなユビキタスライフ」(関根千佳著)

               青葉区 中谷英世
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「ITを使い出したら、やたら忙しくなってしまった。ITを使えば便利になり余裕が出来るはずなのに・・・」と近頃、思いませんか。

最近、青葉区に在住の関根千佳さんが、天と地と人がつながるIT技術を夢見て執筆したという「スローなユビキタスライフ」(地湧社)が話題になっています。
ご存知の方も多いと思いますが、関根さんはユーディトの社長として「高齢化の進む日本で、誰もが使いやすい情報社会のあり方を提案する活動」を活発にされています。
http://www.udit-jp.com/

この本は自然とふれあい、ゆっくりと生きることを愛し、人にやさしいテクノロジーにそっと支えられる。そんなすてきな町と人々を描いたハートフルな物語。

この物語は、2010年ごろの近未来の日本におけるある地方都市を舞台に、家族、地域、教育、コミュニケーションなどが、ユビキタス社会において「どうなっていてほしいのか」という視点で書かれたものです。本の一部はUDITのホームページでも紹介されていますので、ご覧になってください。
http://www.udit-jp.com/ud/report/8mg/index.html

特にこの「スローなユビキタスライフ」のシナリオは、文部科学省の「横断的科学によるユビキタス情報社会の研究」(通称やおよろずプロジェクト)の一環として書かれたもので、情報工学などハード系のグループに人文系の人々が加わり普通の人々の感覚からユビキタス情報社会のあり方を考えたユニークな研究の成果です。
http://www.8mg.jp/

関根さんは「お読みになられた方がもし技術者であれば、ユビキタス情報社会や技術の進展に市民が望むことをわかっていただきたいと思う。
また、一般市民の方にもぜひお読みいただき、望ましい未来社会のあり方を家族や会社の中で話し合っていただきたいと思う。われわれの全てが、ユビキタス情報社会の一員になるのは明白なのだから。 」
そして「21世紀の生活が、自然とかかわり、ゆっくりとした生き方を愛し、か
つ、目立たない先端技術にそっと支えられるスローなユビキタス社会であって欲しい。」と結んでいます。

ITが好きでしかも忙しいあなた!読んで見ませんか。

読売新聞書評
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20050830ik03.htm