★「鶴見川(早渕川)いきいきセミナー」に参加して

境田橋から下流を見る
境田橋から下流を見る
水門
水門
★「鶴見川(早渕川)いきいきセミナー」に参加して
                                      2003/02/02
雪の降りそうな寒い日、センター南駅下のコンコースにセミナー参加者らしき
人々が大勢集まっていた。まず、早渕川ファンクラブ福富さんから散策道順の
説明があり、13時からクラブと関連のボランティアの方々と区役所のご担当者
とともに早渕川流域散策がスタートした。

30代から60代まで70名ほどがゆっくりと川に沿って歩を進める。第1のポイント、
境橋のあたりで都筑五山(都筑中央公園、八幡山、吾妻山、大塚歳勝土、茅ヶ
崎城)が説明される。歴史博物館より南側から早渕川にかけて親水広場をつく
る構想案の検討が進行中だ。川を右手に見ながら境田橋から矢先橋の手前まで
歩く。途中、鯉の群れがいると教えられ魚影を追っていたら、左から右へ青い
ものがピュ−ッと視界をよぎった。カワセミだと教えられる。鮮やかな青が強
烈にまぶたに焼きついた。

第2のポイント、矢先橋付近では最近水質がかなり改善し、鮎がみられるように
なったと聞く。このほか、鯉、おいかわ、まるたうぐい、せいご、もくずがに
などが確認されているそうだ。カモもときどき泳いでいる。この日、たまたま、
早渕川に降りて魚釣りをしている少年2人がおり、大勢のギャラリーに
突然囲まれ、ビックリしていた。

第3のポイントは緑道入口。残念ながら緑道と早渕川はつながっていない。矢先
橋手前から左折し、緑道に至る数百メートルがなんとかつながらないかとグル
ープが提言をしているようだ。緑道入口の脇には、湧水が…。ここから中央公
園を回り込み、都筑中央公園里山倶楽部が管理する炭焼き小屋へ。自生する竹
を間引き、有効活用するために炭焼きをしているそうだ。民家が近いこともあ
って煙を少なくする研究を重ね、温度管理による炭焼きを実現したという。

都筑中央公園の山をゆっくり越え、一同は区役所6階会議室へ移動。午後2時3
0分からは講義が始まる。市民グループ「早渕川自然水系応援団」の藤井さんか
ら"源流はヨネッティのあたり""早渕川に住む魚""早渕川をかなでる会の変遷"、
「早渕川流域生物調査会」の秋山さんから"活動のコンセプト""よも
ぎ公園のきたまご茸"などが紹介された。早渕川をめぐる市民活動の推移も概略
わかったし、いろいろなグループの活動の様子を知ることができた。

その後、国交省の向井さんから「鶴見川流域水マスタープラン」、神奈川県横
浜治水事務所の竹内さんから「港北NT中央地区モデル計画」についてのわか
りやすい解説があった。親水広場は、護岸工事をするが、水を引き込み自然の
水辺を復元する形(ビオトープ)にすると聞き、大変興味深く感じた。また、
建物の近くから水辺までは芝生が植えられ、柔らかな緑の広場になるとか。と
なると、境田橋から矢先橋にいたる早渕川のコンクリートだらけの護岸がなん
とも味気なく映りそう。

講義のあと、参加者から熱心な質問が飛んだ。「都筑」は昔地元にあった名が
復活したものと聞いたが本当か、親水広場はバリアフリーになっているか、親
水広場にトイレは設置されるか、湧水水系を災害予防に生かすべきではないか
など、地元のことをよく考えている参加者の思いが伝わる建設的な意見が聞
かれ、地元への愛着が一段と湧いてきた。

最後に、緑道が早渕川の北と南で一部切れている箇所があるが、これをつなぐ
ためのアイデアを書き出して欲しいとのリクエストが区役所の岩岡さんから出
された。参加者は地図を見ながら、隣りの人と話し合いながら、地図に書き込
んでいた。「お互いの意見をとにかく出し合おうよ、まず話を聞こうよ」とい
う都筑区の姿勢が現れたいい企画だったと思う。

早渕川で活動している皆様をはじめ、ボランティアの方々、諸説明をしてくだ
さった皆様、ありがとうございました。
緑道入り口
緑道入り口
炭焼き小屋
炭焼き小屋
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